「なごや城」と聞くと、普通は金のしゃちほこで有名な愛知県の名古屋城を思い浮かべる人がほとんどではないでしょうか。
ですが歴史好き、特に戦国ファンにとっての聖地といえば、佐賀県唐津市にある「名護屋城(なごやじょう)」です。
ドリームチームといえば、かつてマイケル・ジョーダンやスコッティ・ピッペンが率いたアメリカ五輪バスケ代表や、黄金期のシカゴ・ブルズ(Da Bulls)が有名ですよね。
実は私、一度だけシカゴ・スタジアムでジョーダンとピッペンが出ているブルズの試合をナマで観たことがあるのですが、ここ肥前の地は、まさにあの伝説のチームに勝るとも劣らない【戦国のドリームチーム】が日本全国から勢揃いした究極の場所なのです。
徳川家康、真田昌幸、伊達政宗など、教科書に載っている主役級の戦国大名が全員集結。それまで静かだったこの場所に、わずか7年間だけ「人口20万人を超える幻の大都市」が出現しました。そんな歴史のエネルギーが詰まった城跡のすぐそばにある「佐賀県立名護屋城博物館」へ行ってきました。
館内での一番の見どころは、秀吉が自らの権威と莫大な財力を見せつけるために作らせたという「黄金の茶室」の復元展示です。
天正20年(1592年)に名護屋城へ運ばせ、お茶会や外国使節の応接に使われたと記録に残っています。三畳の空間は柱や壁、障子の骨まで全てが金。そこに鮮やかな赤の障子と畳(猩々緋)が合わさり、闇の中に浮かび上がって圧倒的なオーラを放っていました。秀吉や千利休がここへ茶釜を運ばせ、政治や外交の「とっておきの舞台」として使ったのだそうです。
先日の近所の名水「太閤水」や、10年ぶりに再会した「芦屋釜」の歴史が、まさにこの場所で行われた絢爛豪華な茶会へと1本の線で繋がっていくようで、胸のトキメキが止まりません。
本物のシカゴ・ブルズの熱気にも負けない、400年前の日本一熱かった世界一級品の歴史ドラマ。天神から少しドライブするだけでこれほどのロマンに浸れる、トカイナカの休日の醍醐味を改めて噛み締めています。